「天下を震撼させること」 第一部⑪「京の熱風」 

09-05 著者:admin

二条城の北にあった京都所司代の上屋敷跡に建つ説明板兵庫警固は瀬戸内への外国艦船の侵攻にそなえ、大坂から兵庫までの海岸線を警備する任務をおびているが、その部隊を京大坂に伏せて天朝を護(まも)るという策で...
二条城の北にあった京都所司代の上屋敷跡に建つ説明板

兵庫警固は瀬戸内への外国艦船の侵攻にそなえ、大坂から兵庫までの海岸線を警備する任務をおびているが、その部隊を京大坂に伏せて天朝を護(まも)るという策である。

時山はがくぜんとした。まかりまちがえば幕府と一戦をまじえることになりかねない策を、藩主がみとめたうえで実行にのりだしているとしたら、藩のその強い姿勢はいったいなにゆえなのか。

「このこと、他言はまかりならぬ。ひと言でももらすなら、投獄のうえ打ち首となることを覚悟せよ」

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